償却資産の固定資産税

償却資産

償却資産のイメージ

固定資産税といえば、まず土地や建物を思い浮かべると思いますが、工場で使うような機械などの滅却資産にも 固定資産税はかかります。 会社員の方にはあまり関係ないかもしれませんが、自営業など会社を経営 している方には無関係な税金ではありません。 同じ物でも、会社として使う場合のみかかる税金です。 例えばミシンを家庭用として使用している場合には、当然課税対象とはなりませんが、 縫製工場等で事業用として購入・使用している場合は、償却資産として課税の対象となります。 なお、耐用年数1年未満の資産、取得価格が10万円未満の資産で法人税法等の規定によって一時に損金算入された、いわゆる少額償却資産、所得価格が20万円 未満の資産で、法人税法等の規定により3年以内に一括して均等償却する、いわゆる 一括償却資産、自動車税・軽自動車税の対象となるものは課税の対象となりません。 ある程度高額なもので会社の資産となる償却資産にかかる税金ですので、 経営者以外にはあまり関係のない税金と言えるでしょう。

申告制度

償却資産所有者の方は、毎年1月1日現在における資産の状況を、1月31日 までに当該資産のある市町村に申告する義務があります。 ただし、リース資産は原則としてリース会社に申告義務がありますので、リースして使用するだけなら申告の対象にはなりません。 事業は行っているのに申告する償却資産がない場合は、申告書の備考欄に 「該当資産なし」と書いて提出します。 償却資産に対する課税は、固定資産評価基準に基づいて取得価額を基礎とし、 取得後の経過年数に応じています。 経過年数によって価値の減少(減価)がありますので、それを考慮して資産価値 が算出されます。 前年中に取得した償却資産の価格(評価額)は、取得価額×(1-減価率÷2)、 前年前に取得した償却資産の価格(評価額)は、前年度の価格×(1-減価率) となりますが、この額が(取得価額×5/100)よりも小さい場合は、(取得価額×5/100)により求めた額を使い、固定資産税における 償却資産の減価償却の方法は原則として定率法となっています。

償却資産の対象

償却資産の対象になるものは、建設仮勘定で経理されている資産、簿外資産 及び償却済資産であっても、1月1日現在において事業の用に供することが できるもの、遊休又は未稼働の償却資産であっても、1月1日現在において事業の用に供することができる状態にあるもの、使用可能な期間が1年未満 又は取得価額が20万円未満の償却資産であっても、個別に減価償却をしているもの、租税特別措置法の規定を適用して即時償却等をした資産 (中小企業者等の30万円未満の少額資産の損金算入の特例を適用した資産)となっています。 会社の所有物であれば、たとえ事業に使っていなくても対象になりますので注意しましょう。 償却資産の対象から除かれるものは、自動車、原動機付自転車、 小型フォークリフトのように、自動車税や軽自動車税の課税対象となるもの、 特許権や実用新案権など無形固定資産、繰延資産、骨董品など時の経過により価値の減少しない資産、耐用年数1年未満又は取得価額10万円未満の償却資産で損金算入したもの、取得価額20万円未満の償却資産で3年間の一括償却を 選択したものなどがあります。